この記事では、小学校のプログラミング教育の目的と問題点についてまとめています。
日本でもプログラミング教育が小学校で必須化されることが決まりました。
「なぜ必須化されるのか」
「どんな授業をするのか」
「将来役に立つのか」
など、子どもを持つ親としては気になる事がたくさんありますよね。
「プログラミング」では何を教えるの?
小学校のプログラミング教育必須化について知りたいけど、いまいちよく理解できない!という場合は、これを読めば解決致します。
プログラミング教育!小学校で始まるのはいつから?
プログラミング教育は2020年度より小学校から順に実施されます。
これは「学習指導要領」が約10年ぶりに改訂されたためです。
学習指導要領とは、文部科学省が定める教育課程(カリキュラム)の基準で、全国どの学校でも一定水準の教育を受けられるためのものです。
プログラミング教育の目的は?必修科目にする意図は?
小学校でプログラミング授業をやる最大の目的は「プログラミング的思考を身につける」ことです。
プログラミング的思考とは、目的を達成する手段の中で、最適な答えを考えることです。
新学習指導要領で文部科学省はプログラミング的思考をこのように定義しています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」
(引用元:文部科学省「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」)
似た言葉に「論理的思考」というものがあります。
論理的思考とは、物事を整理し順序立てて考えること、またはそれをわかりやすく説明することです。
ビジネスの場などで必要とされるスキルですね。
なぜなのか、どうしたら解決できるのかを考え、実践し、出た結果をまた考察し、問題があればまた「なぜか」というところから考え始めます。
例えば学校に遅刻してしまった場合、
- 原因を考える→起きる時間が遅かったから
- 手段→目覚まし時計を10分早くセットしてみる
- 実践した結果→目覚まし時計を止めて二度寝してしまい、また遅刻した
- 原因を考える→そもそも睡眠時間が足りていない
- 手段→早く寝る
- 結果→間に合いましたヽ(^o^)丿
普段からやってることじゃない?(´・ω・)
普段無意識にやってる事を、意識してできるようになるのが「思考が身に付く」ということだよ^^
プログラミング思考は問題があれば様々な角度からメリットとデメリットを考え、最良のものをスマートに選び取る思考です。
これを意識的に使えると、将来社会人になった時にとても役立ちます。
プログラミング教育の問題点3つ!ちゃんと解決して間に合うの?
プログラミング教育の必須化には、懸念される問題点もいくつかあります。
主な問題点は下のようなものです。
- 道具など環境の未整備
- 講師の人材不足
- 具体的な授業内容が不明
小学生のプログラミング教育はパソコン無しでもできる?
プログラミングはコンピューターを使ってやるものです。
学校で授業をするにあたって、一人に一台のタブレット端末を配備するのが望ましい、とされています。
しかし実際は、生徒全員分のタブレットPCなどを用意できないという小学校もたくさんあります。
この問題に対しては、当面コンピューターを使わずにプログラミング授業を進めていく、という対応などが考えられます。
ただ、ずっとコンピューター無しで授業を続けるのは問題です。
プログラミング学習では手順を繰り返し体験して覚えることが大事です。
生徒全員分のコンピューターは予算的に難しくても、1クラス分の端末だけ用意するなど、何かしら対応を考えなければなりません。
小学校でプログラミング授業をするのは誰?
プログラミングの授業をしようと思ったら、当然教える講師が要りますよね。
教師の中にはパソコンが苦手な先生もいます。
プログラミング経験のある講師とそうでない講習が教えるのとでは、同じ授業でも内容に差が出てしまうのでは?という不安の声があがっています。
しかし、この問題点はさほど心配する必要はありません。
なぜなら「プログラミング」という授業が新しくできるわけではなく、「今ある学科の中でプログラミング的思考を利用する」という形になるからです。
実際にコーディングを教えたりするわけではないので、プログラミング未経験な先生でも可能です。
小学校のプログラミング授業の内容は?
上記のように、小学校のプログラミング教育では「今ある科目の中でプログラミング的思考を教える」ということをします。
具体的にどういう学習内容にしたらいいのかという点は、指導要領には書かれていません。
実際の授業は、Scratchなどに代表されるビジュアルプログラミング言語を使ってされると言われています。
例えば数学ならプログラミングを使って図形を書いてみたり、理科なら電気製品の動作の仕組みからプログラミングを学ぶことができます。
音楽の時間では、ソフトを使って音の長さや高さを組み合わせて音楽を作る授業もできます。
プログラミングは色んなところに応用されている、と知るのも学習の目的です。
小学校のプログラミング教育の不安を解消!
今回は、小学校のプログラミング教育の目的と問題点についてまとめていきました。
小学校のプログラミング教育は、子どもの論理的思考を育み、将来の選択肢を広げるという点で期待できます。